<出品事例>SHIMAKOROMO Lab.

法人

沖縄から都市部へ、人を派遣せずに販路拡大。
SHIMAKOROMO Lab.が明日見世への出品で見つけた商品開発のヒントとは


【出品事例】SHIMAKOROMO Lab.
・会社名:株式会社プロジェクト・コア
・事業内容:アパレル商品の企画、製造およびアート企画商品の開発
・URL:https://shimakoromo.official.ec/ (外部サイトに移動します)

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【課題】
・接客スタッフの現地派遣に伴う人件費・宿泊費などのコスト問題
・水に強く毛玉ができにくい、和紙糸の特長が伝わりにくかった

【成果】
・大丸東京店のスタッフが接客を担うことで、リソースを割かずに販路を拡大できた
・試着を通じて、和紙糸の機能性を多くの方に実感してもらえた
・高年齢層や男性など、想定外の顧客層からの関心を発見できた
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1979年創業、沖縄のアパレル企業である株式会社プロジェクト・コアが2023年に立ち上げたニットブランド「SHIMAKOROMO Lab.」。和紙糸という特殊な素材を使用した商品の魅力を伝えるため、実店舗での販売を重視してきた同社ですが、地方企業ゆえの人的リソースの問題に悩まされていました。大丸松坂屋百貨店が展開する体験型ストア「明日見世」への出品により、どのような成果が得られたのか。同社代表取締役の名嘉太一氏にお話を伺いました。


40年以上の歴史を持つ沖縄発のアパレル企業、プロジェクト・コア
Q.御社の事業内容とブランドの成り立ちについて教えてください。

名嘉太一氏(以下、敬称略):弊社は私の父が1979年に創業した会社で、広告グラフィックデザイン業と並行して、沖縄のお土産・プリントTシャツ開発を中心に、美ら海水族館や首里城などのODM・OEM開発も手がけてきました。自社ブランドについては2023年に立ち上げたニットブランド「SHIMAKOROMO Lab.(島衣ラボ)」や、40年以上の歴史を持つTシャツブランド「HABUBOX」を展開しています。

自社でニットブランドを手がけることになったのは、2020年のコロナ禍がきっかけです。観光客の激減により売上が半分以下になる厳しい状況が2年ほど続く中、「新しいことをやろう」と考え、4カ月にわたってニットの製造に関する研修を受け、自社で商品を作れる体制を整えたのです。現在は和紙糸を使用したニット商品を中心に、沖縄の風土をテーマとしたものづくりに取り組んでいます。


販路拡大を目指すも、和紙糸の魅力を伝える販売体制の構築に苦慮していた
Q.実店舗展開について、これまでの取り組みをお聞かせください。

名嘉:以前は百貨店での沖縄物産展に「HABUBOX」で出品していましたが、コロナ禍の影響により中止を余儀なくされてしまいました。コロナが収束した後は、2023年と2024年にそれぞれの商業施設でポップアップストアを開催し、私自身が店頭に立って、お客様一人ひとりと向き合いながら商品をご紹介していました。

実店舗での対面販売には大きなメリットがあり、お客様の生の声を伺うことで、その反応をデザインや商品開発に活かすことができます。実際、ご高齢のご婦人とお孫さんが同じ商品を購入し、お揃いで着用していたという印象的な出来事もありました。これは、私たちが目指すジェンダーレスかつエイジレスなものづくりの方向性が間違っていないと確信できた出来事でもあります。商品を売るだけでなく、ブランドの方向性を確認し、自信を深めるといった点でも、大きな意義があると感じています。

Q.実店舗において、どのような課題を感じていましたか。

名嘉:最も悩ましかったのは人的リソースの問題です。地方企業である弊社が、都市部で販売活動を行う場合、スタッフを現地に派遣する必要があります。もちろん、一定の売上は見込めますが、そこにかかってくる人件費や宿泊費といったコストは無視できません。販売員を現地で雇用することも考えましたが、コストに対して十分な利益を確保できるという点で不安がありました。

また、商品の説明という観点でも課題がありました。弊社の商品は、和紙糸を使用しています。和紙糸は天然由来でありながら、多くの機能的特性があります。吸湿速乾性があり、紙幣と同じ原料から作られるため、水に強く、毛玉になりにくい、匂いがつきにくいといった多くのメリットがあります。しかし、あまり馴染みのない素材のため、説明がないまま商品だけが陳列されている状況では、興味を持っていただいても購入のハードルが高くなってしまいます。商品の魅力を正しく伝え、販路を広げていきたいという思いはあったものの、それを実現するための方法が見出せずにいました。


試着を通じた体験型販売で、新規顧客獲得への手応えを実感
Q.明日見世を知ったきっかけと出品を決めた理由を教えてください。

名嘉:営業のお電話をいただいたことで、明日見世のことを詳しく知りました。ちょうど、「都市部に展開できる仕組みがあればいいのに」と思っていたので、絶妙なタイミングでご連絡いただいたと感じています。

出品の決め手となったのは、専門的スキルを持つ’’アンバサダー’’と呼ばれる店舗スタッフの方が接客を担当してくれるという点です。私たちデザイナーや作り手よりも、さまざまな商品の接客経験を持つ専門家の方が、お客様に商品の魅力を適切に伝えられるだろうと考えました。また、接客を通じて得られたデータをレポートとしてまとめてくれる仕組みも、非常に魅力的でしたね。

Q.実際に出品されてみて、データ面での収穫はいかがでしたか?

名嘉:驚いたのは、明日見世から提供されたレポートの質と量に、ここまで詳細なデータをいただけるとは思っていませんでした。自分が店頭で接客していると、対応に集中するあまり、細かな反応を記憶しきれないこともありますが、このように客観的なデータとして残ることで、後から冷静に分析することが可能になります。あまりの情報の充実ぶりに、分析が追いつかないほどでした。

お客様の購買行動についても興味深い傾向があり、試着を勧めると購入に繋がるケースが多いという報告をいただきました。明日見世では展示会のような雰囲気の中で、リラックスして商品を体験できる環境が整っているので、「試着してみますか?」という提案に応じていただきやすいのです。この心理的ハードルの低さは、明日見世ならではの強みだと感じています。

Q.明日見世への出品を通じて、どのような発見がありましたか。

名嘉:高齢者層の方々や男性のお客様からも強い関心を持っていただけたことが印象的でした。当初想定していなかった層からの反応があったことで、ブランドの可能性やターゲットがさらに広がったと感じています。また、和紙糸については、お客様が興味を示される一方で、「洗濯できるのか」「水に濡れても大丈夫なのか」といったご不安を抱かれていることも明確になりました。この素材への期待感と不安感の両方を理解できたことは、今後の販売戦略を考える上で非常に有益です。

商品面での気づきとしては、ヘビーウェイトの商品に対して重さを指摘する声があり、軽い商品の需要があることが分かりました。さらに、より手の取りやすい価格帯のアイテムを求める声も多く寄せられたので、今後の商品開発に活かしていきたいですね。こうした声を取り入れることで、より顧客満足度の高いブランドへと成長できると考えています。


顧客の声を反映した商品開発によって、さらなる販路拡大と顧客層の拡充を図る
Q.今後の展開ついて教えてください。

名嘉:まずは、WebサイトとSNSをしっかり構築していく予定です。せっかく明日見世やポップアップストアで弊社の商品を知っていただいても、購入の受け皿となる環境が整っていないければ、お客様の購買意欲を逃してしまいます。立ち上げたばかりのブランドなので、そうした土台固めが重要だと考えています。商品に関しては、明日見世で得られたお客様の声を活かし、インナーに使える軽い商品や、ハンドタオルといった手に取りやすい価格帯のアイテムの開発を進めているところです。実際に使っていただくことで和紙糸の良さを体感していただき、その後ニットTシャツやワンピースの購入へと繋がる流れを作っていきたいと思います。

将来的には、工場とショップが融合した新しい拠点を沖縄の海が見える場所に開設する予定です。沖縄でブランドの世界感をしっかり確立しながら、東京や大阪などの都市部でポップアップストアを開催するスタイルで、ブランドを成長させていきたいですね。明日見世への再出品も、機会があればぜひチャレンジしたいと思っています。

Q.明日見世への出品を検討されている方にメッセージをお願いします。

名嘉:作り手として商品の品質には自信があるものの、その価値を適切に伝える方法に課題を感じている方に、利用していただきたいサービスです。特に、商品の背景やストーリー、素材の特性など、深い理解が必要な商品を扱っている場合、明日見世のアンバサダーによる接客は大きな助けになってくるはずです。商品のカテゴリーとしては、香りや触感など、Web上で伝えきれない要素を持つ商品、実物を手にしないと良さが伝わりにくい商品が特に適しているのではないでしょうか。

また、弊社のように地方に拠点を置き、都市部への進出にコストやリスクの懸念がある企業にとって、人を現地に派遣せず、商品だけで販路拡大ができる点は非常に魅力的だと思います。実店舗販売とデータの取得が両立できる機会は他ではなかなか得られないと思うので、ブランドの可能性を広げていきたいとお考えの方は、一度出品してみてください。


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