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D-art,ART大丸福岡天神店

■2024年4月10日(水)→15日(月)
■本館8階催場・本館1階アンテナプラス

本館8階催場

本館1階アンテナプラス

大丸松坂屋百貨店が“デパートメントストアが結ぶアートと暮らしの交差点”をコンセプトに、2022年から取り組む巡回アート展「D-art,ART」が2024年4月、ついに九州・福岡へ初上陸!1階展示スペースでは〈Artglorieux GALLERY OF TOKYO〉裕人礫翔氏の「風神雷神」がお出迎え。17のギャラリーから約700点の作品が集結しました。

折しも福岡天神店では、九州・福岡のアーティストを中心に現代アートの作品をそろえた「ART@FUKUOKA」をはじめ、さまざまなアートイベントが全館屋内外のいたるところで開催中。店内どこに行ってもアートが展示されており、それは、さながら美術館のよう。福岡天神店では過去最大規模のアート展となったようです。

▲〈Artglorieux GALLERY OF TOKYO〉裕人礫翔氏の「風神雷神」が異世界を創出。

中でも今回注目を集めていたアーティストが、〈GALLERY CLEF〉江藤雄造氏や〈Nii Fine Arts〉浅野真一氏、〈GALLERY ISHIKAWA〉のネイネイ氏と上林泰平氏、〈MEDEL GALLERY SHU〉の古塔つみ氏。「D-art,ART」サイトや、「Daimaru WALL GALLERY」でご紹介した作品を購入されるケースが多かったようです。また、〈四季彩舎〉の山﨑なつ子氏と〈TOMOHIKO YOSHINO GALLERY〉の朝倉健太氏が来場。作家本人から話を聞くことで、作品をより身近に感じて購入される方の姿も。

▲創作の源は「何かいいな♪」という、自然に湧き出た言語化できない心情や感覚だという〈四季彩舎〉の山﨑なつ子氏。アルキド樹脂とグリッターを融合させた独自の技法を駆使し、その“何か”を探求し続けている。
▲九州・福岡出身。役者からアート界に飛び込んだ若手作家〈TOMOHIKO YOSHINO GALLERY〉の朝倉健太氏。「怠惰こそ活力に変わる」をコンセプトに、活力のきっかけとなるような“怠惰”を可視化したという、モデリングペーストを使った作品が印象的。

「Daimaru WALL GALLERY」は、本館・東館エルガーラーの3階連絡通路に設けられた、九州の若手作家やアーティストの作品を発掘し、活動・活躍の一旦を担う展示スペース。こちらの作品には二次元バーコードを表示。その場でご購入いただける仕組みに。出会った瞬間、ひとめぼれしたリアルな作品をすぐさま購入できるのは今回初!“タイパ”を求める世代にもマッチしたのか、ファッションを選ぶ感覚でご購入に至るケースも見受けられました。

▲本館と東館エルガーラーの3階連絡通路にも作品を展示。人の往来も多く、二次元バーコードから直接作品を買えるという気軽さで人気を集めていた。

まさに百貨店がアート発信地となっており、世代を超えて、誰もがアートに気軽に触れられる身近な存在となっていた福岡天神店の「D-art,ART2024」。ここ福岡でもアートの一大ムーブメントが起きていることを実感しました。