Newcomer

Newcomer Introduced by 山口祥平(大丸松坂屋百貨店 アートバイヤー)

アートに宿る深い魅力を伝えたい。
作品に込められたアーティストの魂を、
ART365が見いだします。

スペシャル対談 宮田 佳子 Kako MIYATA

『墨の力で、動物たちの本質を引き出す』

墨で動物を描いている日本画家・宮田佳子。リアルな動物の表情と新鮮な構図、墨の色の美しさが特徴だ。子どものころから動物と触れ合ってきた宮田に、絵画との出会いや作品にこめられた思い、これから挑戦したいことを聞いた。

宮田 佳子

宮田 佳子Kako MIYATA

[GALLERY CLEF]

黒牛(2024年)
黒牛(2024年)

動物たちが見せる豊かな表情を
逃さずに描いていく

宮田が描くモチーフは、自分が大好きな動物がメイン。子どものころは、いつも身近に動物がいた。今回の作品「黒牛」は、祖父が飼っていた牛をイメージしている。「動物は表情がすごく豊かです。うちの犬もおやつをもらってうれしそうだったり、服を着せられるのが嫌いで困り顔になったりします。そんな表情を作品に表現しています」という。見る人が宮田の作品に感情移入できるのは、リアルな動物の表情に惹かれていくから。次の瞬間には、墨の表現の自由さにも気がつき、墨で描かれた動物が新鮮に見えてくる。「アートは日々の原動力になると思います。鑑賞する人の好奇心を刺激しますから。自分の作品から何か気づきを得てもらえればうれしいです」と、宮田は考えている。

縁(2022年)
縁(2022年)

上品で妖艶な、
速水御舟の作風に衝撃を受けて

宮田は絵が好きで、小さいころから描いていた。「特に影響を受けた作品は、高校生のときに山種美術館で見た、速水御舟(はやみぎょしゅう)の『炎舞(えんぶ)』です」という。暗い展示室の中で、明るく上品な炎に出会い、大きな衝撃を受けた。気品がありながら妖艶な御舟の作風を目標にしている。今後は風景画にも挑戦したいと語る。「描きたいのは、ずっと親しんできた地元の川ですね。ロードバイクで川沿いを走ったら、風景がかっこいいと思ってワクワクしました。川は自分にとって原風景です。特に岩の存在感がすごくて、景色が水流でできているのに感動します。その感じを表現できたらと思っています」という。

幽幽(2024年)
幽幽(2024年)
影戯(2025年)
影戯(2025年)

2026年2月

宮田 佳子Kako MIYATA

1997年岐阜県生まれ。2020年愛知県立芸術大学美術学部美術科日本画専攻在学中に、再興第105回院展に初めて入選する。’21年同大学美術学部美術科日本画専攻卒業。卒業制作は神戸財団賞を受賞した。同年、第76回春の院展に初入選し、再興第106回院展にも入選。’22年​、公益財団法人佐藤国際文化育英財団第31回奨学生美術展で株式会社中里賞とPIGMENT TOKYO賞に選ばれる。’23年同大学博士前期課程美術研究科日本画領域修了。その後は日本各地で展覧会に出品。’24年には、台北のInfinity Japan 2024に出品して、国内外で活躍している。若手の日本画家として、期待されている作家のひとり。

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高村 総二郎Sojiro TAKAMURA
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